50代からの南フランス旅|マルセイユってどんな街?2600年の歴史・見どころ・お土産・建築まで

マルセイユ旧港とノートルダム・ド・ラ・ガルドを望む街並み

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南フランスを旅して、エクス=アン=プロヴァンスから向かったのがマルセイユ(Marseille)。

エクスとは、街に入った瞬間から雰囲気がまったく違いました。

穏やかで上品な印象のエクスに対して、マルセイユは港を中心に人が行き交い、さまざまな文化が混ざり合う、活気のある街。

観光地として整えられた美しさだけではなく、そこで暮らしている人たちの日常や生活を感じる街でした。

今回は観光コースではなく、**「そもそもマルセイユってどんな街?」**をテーマに、歴史、人口と大きさ、有名な場所、観光資源、お土産、食文化、そして建築・インテリアの視点からマルセイユをご紹介します。


マルセイユはどこにある?

マルセイユはフランス南部、地中海に面した港町です。

南フランス・プロヴァンス地方を代表する大都市で、街の歴史と発展には、目の前に広がる地中海が大きく関わってきました。

実際に街を歩いてみると、「海の近くにある観光都市」というだけではないことが分かります。

港、漁業、商業、食、さまざまな国や地域からやって来た人々。

海を通して外の世界とつながり続けてきたことが、マルセイユという街の個性をつくっているように感じました。


マルセイユの歴史|始まりは約2600年前

マルセイユは、フランスで最も古い都市として知られています。

その始まりは紀元前600年頃。

現在のトルコ西部にあたるフォカイアからやって来たギリシャ人が、この地に**Massalia(マッサリア)**と呼ばれる都市を築いたことから始まります。

その場所が、現在の旧港(Vieux-Port)周辺です。

私たちが現在観光で歩いた旧港周辺は、約2600年前からマルセイユの歴史の中心だったことになります。

その後ローマ時代、中世を経て、マルセイユは地中海交易の拠点として発展していきました。

19世紀には港湾施設や鉄道が整備され、街も大きく変化。

現在のマルセイユにも、古い港町の面影と近代化された都市の姿が重なっています。

約2600年という長い時間を考えながら旧港を眺めると、目の前の景色が少し違って見えてきます。


人口は約89万人|マルセイユってどのくらい大きい?

マルセイユは、人口約89万人を抱えるフランスを代表する大都市です。

エクス=アン=プロヴァンスの人口が約15万人なので、単純に人口だけを比べても、マルセイユがかなり大きな都市であることが分かります。

さらにマルセイユ市の面積は約240km²。

日本で身近な都市と比べると、大阪市の面積が約225km²なので、マルセイユ市は大阪市より少し大きいくらいの面積があります。

もちろん街のつくりや人口密度はまったく違うため単純には比較できませんが、「マルセイユは旧港だけの小さな観光都市ではなく、かなり広い都市」というイメージは持ちやすいと思います。

実際に旅をしていても、エクスのように中心部を歩くだけで街全体を把握できる感覚とは違いました。

海、丘、港、住宅地、旧市街などが広がる、スケールの大きな街です。


マルセイユの中心「旧港」

マルセイユを象徴する場所が**旧港(Vieux-Port)**です。

約2600年前、ギリシャ人が都市を築いた歴史もこの周辺から始まりました。

現在はヨットや船が並び、港の周りにはカフェやレストラン、ホテルなどがあります。

朝には魚市場が開かれることもあり、観光地でありながら今もマルセイユの日常が感じられる場所です。

私がマルセイユで感じた「観光地というより生活を感じる」という印象も、この旧港の風景とつながっているように思います。


マルセイユの有名な場所

ノートルダム・ド・ラ・ガルド大聖堂

マルセイユの街を見守るように丘の上に建つ、街を代表する存在です。

地元では親しみを込めて「Bonne Mère(ボンヌ・メール)」と呼ばれています。

高台からは旧港、市街地、地中海まで見渡すことができ、マルセイユの街の大きさを実感できる場所でもあります。

ル・パニエ地区

旧港の近くにある、マルセイユで最も古い地区です。

細い路地、階段、カラフルな建物、ストリートアート、小さなショップやカフェ。

きれいに揃えられた街並みではなく、古い建物と現代の暮らしが混ざり合っているところが魅力です。

ラ・マジョール大聖堂

海の近くに建つ大聖堂で、縞模様のように見える外観が印象的です。

港町マルセイユの景観の中でも、ひときわ存在感のある建築です。

Mucem(ヨーロッパ・地中海文明博物館)

旧港の入口付近にある現代的な博物館。

2013年に開館し、建築家ルディ・リッチオッティとローラン・カルタによって設計された建物は、マルセイユの現代建築を代表する存在のひとつです。

古いサン・ジャン要塞と現代的な建物がつながっているところも、とてもマルセイユらしい景色だと思います。

カヌビエール通り

旧港から街へ延びる、マルセイユを代表する大通りです。

かつて港で使われるロープの原料となる麻の商いとも関係して発展した通りで、港町としての歴史を感じられます。

ノートルダム・ド・ラ・ガルド大聖堂。私たちが見に行った時は工事中でした。私はこの工事用の足場の組み方も見るのが好きです。これもまた技術です。
ラ・マジョール大聖堂。荘厳なつくりなのですが、優しい感じもして、海沿いの印象深い大聖堂。縞模様の理由は、どちらも建築様式によるものです。素材の違う石を交互につい重ねてできています。気が遠くなりそうな、作業工程です😅

マルセイユの観光資源は「港・海・歴史・人」

マルセイユには、旧港や歴史的建築だけでなく、地中海そのものが大きな観光資源になっています。

少し足を延ばせば、白い石灰岩の断崖と青い海が続くカランク(入江)があります。

街の中心には約2600年の歴史があり、丘に上れば海と市街地を一望できる。

さらに市場、食文化、ストリートアート、さまざまな文化が混ざった地区など、エリアによって街の表情が大きく変わります。

一言で「南フランスらしい美しい街」とまとめられないところが、むしろマルセイユの面白さなのだと思います。


マルセイユで探したいお土産

マルセイユ石鹸

マルセイユのお土産として、まず思い浮かぶのがサヴォン・ド・マルセイユ(Savon de Marseille)。

街には石鹸を扱う専門店や工房があり、シンプルなキューブ型から香りを楽しめるものまで、さまざまな商品を見かけます。

見た目も素朴で、南フランスらしい実用品として選びやすいお土産です。

ナヴェット

マルセイユの伝統菓子のひとつがナヴェット(Navette)。

小舟のような形をした焼き菓子で、オレンジフラワーの香りが特徴です。

マルセイユの歴史や宗教行事とも結びついてきた、土地らしさを感じられるお菓子です。

サントン

プロヴァンス地方の伝統的な小さな人形サントンも、マルセイユらしい工芸品のひとつ。

クリスマスのキリスト降誕の場面だけでなく、プロヴァンスで暮らす人々の姿を表現したものもあります。

陶器やオリーブの木を使った雑貨

ル・パニエ地区では、陶器や木製品などを扱う小さな工房やクリエイターのショップも見かけます。

旅先で長く使えるものを探すなら、こうした手仕事のお店を覗いてみるのも楽しいと思います。

マルセイユ石鹸がそこで発展した理由は、プロヴァンスのオリーブ油・地中海の塩・カマルグの海藻灰という3つの石鹸作りの天然素材が現地で豊富に揃ったからだそうです。歴史的背景もありますが。

マルセイユの食文化

マルセイユを語るうえで、食も外せません。

代表的なのがブイヤベース。

もともとは漁師たちの料理として発展したとされる、魚介を使ったマルセイユを代表する料理です。

港町だからこそ生まれた食文化であり、マルセイユという街と海との関係を料理からも感じられます。

ほかにも魚介料理、オリーブオイル、プロヴァンスのハーブなど、地中海沿岸らしい食文化に触れられます。

旅先の料理を「美味しかった」で終わらせず、なぜその料理がその土地で生まれたのかを知ると、旅がさらに面白くなります。

魚介が苦手な私はちょっと全部は食べれず、魚介大好きな娘が美味しい!と完食していました。

建築・インテリアの視点から見るマルセイユ

マルセイユを歩いていて面白いと感じたのは、ひとつの建築様式で街が統一されていないことです。

古い港。

ル・パニエの細い路地と住宅。

19世紀の建物。

大聖堂。

港湾施設。

そしてMucem(ヨーロッパ・地中海文明博物館)のような現代建築。

異なる時代の建築が同じ街の中に重なっています。

エクスでは、ベージュ系の石造りの建物やプラタナス、アイアン、カフェの家具などがつくる「街全体の調和」が印象に残りました。

一方のマルセイユは、古いものと新しいもの、整ったものと少し荒々しいものが混在していること自体がデザインになっている街のように感じました。

ル・パニエで目に入ったもの

ル・パニエを歩くと、古い外壁、カラフルな窓や扉、植木鉢、洗濯物、ストリートアートなど、生活そのものが街の景観をつくっています。

新しくつくられた「南フランス風インテリア」とは違う、本物の暮らしから生まれた色や素材の組み合わせを見ることができます。

Mucemに見る現代のマルセイユ

一方でMucemは、マルセイユの新しい顔。

海辺の現代建築と歴史あるサン・ジャン要塞が橋で結ばれています。

古いものをすべて取り壊して新しくするのではなく、歴史ある建築と現代建築を対比させながら共存させる。

建築や空間づくりという視点でも、とても興味深い場所です。

MuCEM

エクスとはまったく違ったマルセイユ

同じ南フランスでも、エクスとマルセイユは驚くほど印象が違いました。

エクスでは、マルシェや噴水、石造りの街並みを眺めながら、ゆっくり歩く時間が印象に残りました。

マルセイユでは、港、人、建物、ストリートアート、さまざまな文化が次々と目に入ってきます。

きれいな観光地を見るというより、活気に満ち溢れて生き生きしている暮らしの様子を見る。

私にとってマルセイユは、そんな街でした。

ところどころ個性的なグラフィティーが楽しめます。

50代からの大人旅で感じたマルセイユ

マルセイユは、エクスのように「何となく歩いていれば全部見られる」という規模の街ではありません。

坂道や階段もあり、観光する場所によってはバスなどの交通機関を上手に使ったほうが楽です。

50代からの旅では、すべてを一日で回ろうとせず、行きたい場所を絞りながら休憩を入れるくらいがちょうどいいと思います。

旧港で海を見る。

ル・パニエを歩く。

カフェで休む。

丘の上から街を眺める。

そして、その街で生まれた料理を味わう。

それだけでもマルセイユという街の個性を十分に感じることができました。次回の楽しみも残しておきます。

次の記事では、**私たちが実際に歩いた「マルセイユ1日観光コース」**をご紹介します。


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※人口などの統計情報はフランス国立統計経済研究所(INSEE)、歴史・文化・観光に関する基本情報はマルセイユ観光局などの公開情報を確認したうえで、実際に旅した体験と感想を交えて独自にまとめています。

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