前回の記事では、モナコ公国の歴史や見どころ、建築、グルメ、お土産についてまとめました。
今回は、私たちが実際にモナコを歩いた日のコースをご紹介します。
ガイドブックに載っている「効率のよいモデルコース」ではありません。
地図を見ながら歩いたのに迷子になり、坂を上り、階段を下り、また坂を上り……。
途中で何度も休憩しながら、それでも目の前に現れる海や港、街並みが楽しくて、結局かなり歩いた半日でした(笑)。😅
モナコは国土面積が約2.08平方キロメートル、東京ドーム約44個分ほどの小さな国です。
でも実際に歩いてみると、「小さい国=楽に歩ける」ではありませんでした。
海と山の間につくられた街なので、とにかく高低差があります。
これからモナコを歩いて観光したい方、とくに50代以降で「無理はしたくないけれど、街歩きは楽しみたい」という方の参考になれば嬉しいです。
私たちが歩いたモナコ観光コース
写真と記憶をたどると、私たちはおおよそ次のような流れでモナコを歩きました。
ニース・ヴィル駅 → モナコ=モンテカルロ駅 → 街歩き・ランチ → モナコ市街地サーキット周辺 → エルキュール港 → フェアモント・ヘアピン → 坂道と階段を歩きながら旧市街方面へ → モナコ大公宮殿・宮殿内部 → 途中でカフェ休憩 → モンテカルロ・カジノ広場 → カジノ・ド・モンテカルロ内部 → モナコ=モンテカルロ駅
「実際に歩いた主な場所」を旅の流れに沿ってご紹介します。
1.ニース・ヴィル駅からモナコへ
この日はニースからモナコへ向かいました。
出発はニース・ヴィル駅(Nice-Ville)。
モナコには**モナコ=モンテカルロ駅(Gare de Monaco-Monte-Carlo)**があり、ニースから鉄道でアクセスできます。
モナコ駅は地下にある大きな駅で、ホームから出口へ向かう途中にも「CASINO MONTE-CARLO」などの案内表示があります。
ここで最初に思ったのが、
「出口を間違えると、かなり違う場所に出そう」
ということ。
モナコは小さいから何とかなるだろうと思っていましたが、このあと何度も地図とにらめっこすることになります。


2.まずは街へ。途中でランチも
駅を出て、モナコの街歩きをスタート。
高層の建物が立ち並んでいる一方で、その間から山が見え、少し歩けば海が見える。
「こんな小さな土地の中に、どうやってこれだけの街をつくったのだろう」と、住宅設計の仕事をしている私は街のつくりにも興味津々でした。
途中ではランチを取り、サラダや魚介のパスタなどをいただきました。
50代からの街歩きでは、私にとって休憩も観光の一部。
空腹のまま無理に歩き続けず、「ここで一度座ろう」と思ったら休むようにしています。心にゆとりがあると、見える風景も変わるので。☺️
3.街がレース会場に変わる途中を歩く
歩いていると、道路沿いではフェンスやガードレールの工事が行われていました。
私たちがモナコを訪れたのは2025年4月28日。
その5日後、5月3日・4日にはモナコE-Prixが開催される時期でした。
さらに同年5月22日〜25日にはF1モナコグランプリも開催されました。
そのため、街では市街地コースをつくる準備が進んでいたのだと思います。
道路脇のフェンスを高くしたり、ガードレールを補強したり、大きな仮設観覧席を組んだり。
すでに完成していた観覧席もあり、私たちはその観覧席の下を歩いて通りました。
普段は一般の車が走り、人が生活している道路が、数日後にはレースコースになる。
完成したレース会場を見るのとは違い、普通の街が少しずつレース仕様に変わっていく途中を見ることができたのは、とても印象に残っています。
開催日は、Automobile Club de Monaco公式サイトでも確認できます。


4.エルキュール港|「モナコらしい」と感じた景色
市街地コース周辺を歩きながら見えてきたのが、エルキュール港(Port Hercule)。
港にはたくさんのヨットや大型クルーザー。
その後ろには高層住宅やホテル、さらにその背後には山があります。
海・ヨット・高層建築・山が一度に視界に入る景色は、まさにモナコならでは。
写真では何度も見たことがありましたが、実際に高い場所から港を見下ろすと、モナコの街が斜面に沿って立体的につくられていることがよく分かりました。

5.工事をしていた方に教えてもらったフェアモント・ヘアピン
この日の思い出のひとつが、フェアモント・ヘアピンです。
実は私はF1に詳しいわけでも、特別興味があるわけでもありません。
自分から「絶対にヘアピンを見に行こう」と探していたわけではありませんでした。
市街地を歩いていたとき、レースの準備工事をしていた地元の方から、
「ここから行くと有名なヘアピンカーブが見えるから、歩いて行ってみたら」
と教えていただいたのがきっかけです。
せっかくなので、その方向へ歩いて見に行ってみました。
そして実際に見て、一番驚いたのは道幅の狭さ。
私の感覚では、日本の国道や大きな県道というより、地方の街中にある少し狭めの市道のように感じました。
「ここが世界的に有名なレースのコースなの?」と思うほど、普段は普通の道路です。
しかもカーブのすぐ近くには建物があります。
もちろんレースではこの急なヘアピンで大きく速度を落としますが、それでも実際にこの狭さを自分の目で見ると、ここをレーシングカーが走る迫力は相当なものだろうと思いました。
同時に、観客や周辺の建物を守るためにフェンスやガードレールを設置し、安全を確保する方々も大変だろうな、と感じました。
F1ファンではない私は、「有名なコーナーを見た感動」より、「こんな普通で狭い道路を本当に走るんだ」という驚きの方が大きかったです。😅

6.モナコは、とにかく坂。そして階段(笑)
ここからのモナコ街歩きは、とにかく坂と階段。
地図を見ると目的地はすぐ近くに見えるのに、実際には高低差があります。
「あっちだと思ったのに道がない」
「ここを下りていいのかな?」
「さっきより目的地から離れてない?」
そんなことを繰り返しながら、何度も迷子になりました(笑)。
でも、迷ったからこそ見られた景色もたくさんありました。
細い階段の向こうに突然見える海。
斜面に建つ住宅。
古い石の壁や扉。
建物の間から見える港。
大きな木のある緑の場所。
効率だけを考えて最短ルートを歩いていたら、きっと気づかなかった風景です。
迷子になりながら歩く時間そのものが、モナコの思い出になりました。




7.疲れたら座る。休憩は何度も。
坂と階段が続くので、私は途中で何度も休憩。☕️☺️
ベンチを見つけたら少し座る。
カフェに入ってクロワッサンと飲み物をいただく。
景色を見ながらゆっくりする。
そして元気になったら、また歩く。
若い頃なら「時間がもったいないから次へ」と思ったかもしれません。
でも今は、たくさんの観光地を制覇することより、疲れすぎず、その街を楽しめたかどうかの方が大切だと思っています。
モナコは小さな国ですが、坂と階段が多いので、楽しみながら休憩する時間も含めて、ゆったりと予定を組むことをおすすめします。🌿

8.モナコ・ヴィルと大公宮殿へ
坂道や階段を歩きながら、**モナコ・ヴィル(Monaco-Ville)**方面へ。
モンテカルロの華やかな建物とは雰囲気が変わり、細い路地や石畳の道が現れます。
そして到着したのがモナコ大公宮殿(Palais Princier de Monaco)。
広場から見る外観だけでも立派ですが、私たちは宮殿内部も見学しました。
内部には豪華なシャンデリア、装飾された天井、絵画、家具、赤を基調とした重厚な空間などがあり、外から見ていた宮殿とはまた違う華やかさがあります。
玉座のある部屋も印象的。
住宅設計やインテリアの仕事をしていると、旅先でもどうしても天井、壁、床、照明、家具、建具に目がいきます。
歴史ある建物の中で、色や素材、装飾がどのように組み合わされているのかを見る時間は、私にとって観光とはまた別の楽しみでもあります。
※大公宮殿の公開期間や見学条件、撮影ルールなどは変更されることがあるため、訪問前に公式情報をご確認ください。



9.旧市街を歩きながら、また休憩
宮殿周辺の旧市街には、細い路地や飲食店が並んでいました。
観光地ではありますが、大通りとは違う落ち着いた雰囲気があります。
ここでも急がず街並みを眺めながら歩き、疲れたらまた休憩。
この日の写真を振り返ると、「歩いている写真」と同じくらい「座っている写真」「食べている写真」があります(笑)。
でも、それくらいでちょうどよかったと思います。

10.最後は華やかなモンテカルロへ
旧市街とは対照的な華やかさを感じたのが、モンテカルロです。
カジノ広場に着くと、建物も車も、街の雰囲気も一気に変わります。
世界的に知られるカジノ・ド・モンテカルロ、そして周囲の歴史あるホテルや美しく整えられた広場。
ここは「これぞモナコ」というイメージに近い場所でした。


11.カジノ・ド・モンテカルロはインテリアを見るだけでも圧巻
私たちはカジノ・ド・モンテカルロの内部にも入りました。
私が目を奪われたのは、建築とインテリア。
大理石の柱、装飾天井、ステンドグラス、重厚な床、照明。
外観から想像していた以上に華やかで、建物を見るだけでも十分楽しめる空間でした。
モナコのカジノを紹介すると「ギャンブル」という印象が強くなりますが、私にとっては19世紀のモンテカルロを象徴する歴史的な建築を見る場所という印象の方が強く残っています。
ゲームエリアには年齢や身分証明書、服装などの入場条件があります。条件は変更される可能性があるため、訪問する場合はCasino de Monte-Carlo公式サイトで最新情報をご確認ください。


実際に歩いて分かった|50代からのモナコ街歩き5つのポイント
1.距離より「高低差」を考える
モナコはとても小さな国ですが、坂と階段が多いため、地図上の距離だけで予定を考えない方がよいと思います。
同じ500メートルでも、平坦な街とは疲れ方がまったく違います。
2.歩きやすい靴は必須
モンテカルロというとおしゃれをしたくなりますが、街歩き中心なら歩きやすい靴がおすすめです。
3.公共エレベーターやエスカレーターを見つけたら利用する
モナコには高低差を移動するための公共エレベーターやエスカレーターがあります。
ただ、私たちは迷子になりながら歩いたので、いつも上手に見つけられたわけではありません(笑)。
見つけたら無理せず利用するのがおすすめです。
そして、これからモナコを歩く方にぜひ知っておいてほしいのが、モナコ政府観光局の公式マップには、公共エレベーターやエスカレーターの位置が記載されていることです。
さらに、徒歩移動をサポートする案内として**「Monaco Malin」**もあり、高低差のあるモナコを歩くときに、エレベーターやエスカレーターなどを使った移動経路を確認できます。
私たちはその情報を十分に知らず、坂と階段をかなり歩いてしまいました(笑)。
モナコは小さな国ですが、地図上の距離よりも「高低差」が街歩きのポイント。
旅行前に公式マップで移動経路を確認しておくだけでも、体への負担はかなり減らせると思います。
4.休憩時間を最初から予定に入れる
カフェやベンチで休む時間を「余った時間」ではなく、最初から予定に入れておくと気持ちにも余裕ができます。
5.レース前は交通規制や工事にも注意
モナコE-PrixやF1モナコグランプリの開催前後は、市街地コースの設営や撤去が行われます。
私たちのようにその様子を見ること自体が面白い場合もありますが、歩行ルートや道路状況が通常と違う可能性があります。
レース時期に訪れる場合は、公式情報も確認しておくと安心です。
まとめ|迷子も坂道も、全部含めてモナコの思い出
モナコを訪れる前は、
カジノ。
F1。
高級車。
豪華なヨット。
そんな華やかな場所を想像していました。
もちろん、そのイメージ通りのモナコもありました。
でも実際に一日歩いて一番記憶に残ったのは、もっと日常的な風景でした。
坂道。
長い階段。
迷い込んだ路地。
途中から見えた海と港。
ベンチでの休憩。
カフェで食べたクロワッサン。
工事中のレースコース。
そして、地元の方に教えてもらって見に行ったヘアピンカーブ。
計画通りに効率よく回った旅ではありません。
それでも、迷いながら風景を楽しみ、疲れたら休んで、また歩く。
今の私には、そんな旅がちょうどいいのだと思います。
50代からの旅は、「何か所観光できたか」ではなく、その場所で何を見て、何を感じたか。
モナコは、小さな国の中を歩く楽しさと、想像以上の高低差の両方を体験した一日になりました。

あわせて読みたい
モナコを歩く前に、歴史・見どころ・建築・グルメ・お土産をまとめて知りたい方はこちら。
「モナコ公国はどんな国?歴史・見どころ・建築・グルメ・お土産まで大人旅ガイド」
旅の続きはこちら
Instagramでは、実際に旅先で撮影した写真や動画を中心に、50代からの大人旅・母娘旅を紹介しています。
noteでは、旅先で感じたことや、ブログとは少し違った視点で旅や日々のことを綴っています。
ブログでは詳しい旅情報、Instagramでは旅の景色や動画、noteでは旅の中で感じたこと。
それぞれ少しずつ違った内容で発信しています。
よろしければ、旅の続きもご覧ください。

コメントを残す