南フランスを代表するリゾート地、ニース。
青い地中海とヤシの木が並ぶ華やかな街を想像していましたが、ニースの魅力は海だけではありませんでした。
旧市街にはイタリアを思わせるカラフルな建物が並び、海岸沿いにはベル・エポック時代のホテルや邸宅が残っています。
その背景を知ると、なぜニースがフランスのほかの街とは少し違って見えるのかが分かります。
今回は、ニースの歴史、街並み、主な見どころ、名物料理、お土産、50代からの旅で気をつけたいことを、読みやすくまとめます。
※実際に私たちが歩いた順路は、別記事「帰国前に歩いたニース|実際の半日街歩きコース」で詳しくご紹介します。

ニースはどんな街?
ニースは、フランス南東部の地中海沿岸にあるコート・ダジュールを代表する街です。
海の青、旧市街のあたたかな色彩、ヤシの木が並ぶ遊歩道。都会としての便利さがありながら、海辺でゆっくり過ごせる開放感もあります。
ニースを拠点にすると、モナコやエズなどにも足を延ばしやすいのが魅力です。私たちもマルセイユからニースへ移動し、ニースに滞在しながらモナコとエズを訪れました。

ニースの歴史を簡単に
ニースの歴史は古く、紀元前にギリシャ人が築いた交易拠点が街の始まりとされています。
その後、ニースは長くサヴォイア家の支配下に入り、のちにサルデーニャ王国に属しました。1860年にフランスへ編入され、現在のフランス領となります。
つまり、ニースがフランスの街になったのは比較的新しい時代のこと。旧市街の建物や食文化にイタリアに近い雰囲気が残っているのは、こうした歴史と国境に近い立地が関係しています。
18世紀後半になると、温暖な気候を求めて英国を中心としたヨーロッパの上流階級が冬を過ごすようになりました。外国から訪れる人のために、ホテル、邸宅、庭園、海岸沿いの遊歩道が整えられ、国際的な保養地へ発展していきます。
2021年には「リヴィエラの冬季保養都市ニース」として、ユネスコ世界遺産に登録されました。
歴史をさらに詳しく確認したい方は、ユネスコ世界遺産センター|Nice, Winter Resort Town of the Rivieraをご覧ください。
フランスなのにイタリアらしく見える理由
ニース旧市街を歩いていると、黄色やオレンジ、赤などのあたたかな色を使った建物、鎧戸のある窓、細い路地が目に入ります。
落ち着いた石造りのパリとは異なり、街の色や建物の表情にはイタリア北西部や地中海沿岸とのつながりが感じられます。
フランスらしい優雅さとイタリアに近い明るさ。その両方が重なっていることが、ニース独特の街並みをつくっているのだと思います。

建築好きの目で見るニース
住宅設計やインテリアの仕事をしている私にとって、ニースは建物を見るのも楽しい街でした。
旧市街には細い路地に沿って建物が立ち、窓の高さや鎧戸、外壁の色によってリズムのある景観がつくられています。
一方、海岸沿いには、外国の富裕層が長期滞在した時代のホテルや集合住宅が並びます。華やかなベル・エポック様式からアール・デコまで、時代によるデザインの違いを探しながら歩くのも大人旅の楽しみです。
なかでも、ピンク色のドームが印象的なホテル・ネグレスコは、ニースを象徴する建築のひとつです。
ニースの主な見どころ
プロムナード・デ・ザングレ
地中海に沿って延びるニースの象徴的な遊歩道です。名前は「英国人の遊歩道」という意味で、冬をニースで過ごした英国人たちとの歴史を伝えています。
ニース旧市街
カラフルな建物と細い路地が続くエリア。カフェや飲食店、小さなお店が並び、歩くだけでもニースらしい空気を楽しめます。
サレヤ広場
旧市街の中心にあるにぎやかな広場です。花や野菜などが並ぶ市場で知られ、街の暮らしと色彩を身近に感じられます。市場の開催情報はニース・コートダジュール観光局|Cours Saleya Flower Marketで確認できます。
城跡公園(コリーヌ・デュ・シャトー)
高台から「天使の湾」とニースの街を見渡せる場所です。現在は城そのものは残っていませんが、美しい眺めを楽しめます。階段のほか、海側には無料エレベーターもあります。
マセナ広場
赤い外壁の建物と白黒の舗装が印象的な、ニース中心部の大きな広場です。旧市街や海岸、ショッピングエリアを結ぶ場所でもあります。
ニース港
カラフルな建物に囲まれた港。大型ヨットや船が並び、旧市街や海岸とはまた違う港町の風景を楽しめます。

ニースで食べたい名物料理
ニース料理には、野菜、オリーブオイル、アンチョビ、ひよこ豆など、地中海沿岸らしい食材が多く使われています。
- ソッカ:ひよこ豆の粉を薄く焼いた、外側は香ばしく中はやわらかな郷土料理
- サラダ・ニソワーズ:トマトや卵、オリーブ、魚などを使ったニース風サラダ
- パン・バニャ:ニース風サラダの具材を丸いパンに挟んだ軽食
- ピサラディエール:炒めた玉ねぎ、アンチョビ、オリーブをのせた薄焼き料理
- ファルシ・ニソワ:野菜に肉やハーブなどを詰めて焼いた家庭料理
すべて食べようとすると食事の予定が忙しくなります。市場や旧市街を歩きながら、気になったものを一つ選んで味わうくらいが、大人旅にはちょうどよいと思います。
料理の詳細はニース・コートダジュール観光局|ニース料理でも確認できます。
ニースで選びたいお土産
荷物を増やしすぎたくない大人旅では、軽くて使い切れるものがおすすめです。
- ニース産のオリーブや小さなボトルのオリーブオイル
- プロヴァンスハーブやハーブソルト
- レモンやオレンジなど柑橘を使ったお菓子
- 南フランスらしい石けんや香りの小物
- ニースの風景を描いたポストカードや小さな雑貨
サレヤ広場周辺では、食材や花、雑貨などを見ながらお土産を探せます。液体や瓶入りの商品は、重さと飛行機の持ち込み条件を確認してから購入すると安心です。
気候・服装とベストシーズン
ニースは地中海性気候で、年間を通して比較的温暖です。ただし、春や秋は日中と朝晩の温度差があります。
私たちが訪れた4月末は、日中は日差しが強く感じられる一方、朝晩や風のある海岸では羽織りものがあると安心でした。
街歩きには、次のものが役立ちます。
- 歩き慣れたスニーカー
- 薄手の羽織りもの
- サングラスと日焼け止め
- 飲み物
- 石畳や海岸の風にも対応しやすい動きやすい服
街歩きを楽しみやすいのは春と秋ですが、旅行直前にはニース・コートダジュール観光局などで最新情報を確認してください。

50代からのニース旅行で気をつけたいこと
海岸は砂浜ではなく小石
ニースの海岸は丸い小石が中心です。足元が安定しにくいため、歩きやすい靴で入り、立ち上がるときも慌てない方が安心です。
城跡公園は無理に階段で上らない
高台からの景色はぜひ見たい場所ですが、階段を上ると体力を使います。無料エレベーターを利用し、景色を楽しむ体力を残しておくのもよい選択です。歩いて上がる景色もとても素敵です。
休憩を予定に入れる
旧市街は路地が多く、気づかないうちに歩数が増えます。市場やカフェでの休憩も観光の一部として、時間に余裕を持つのがおすすめです。
貴重品はコンパクトに
人が集まる市場や観光地では、スマートフォンや財布を出したままにせず、身体の前で持てるバッグにまとめると安心です。
まとめ|ニースは海と歴史を一緒に楽しむ街
ニースは、美しい海を見るだけのリゾート地ではありません。
サヴォイアやサルデーニャ王国との歴史、イタリアを思わせる旧市街、ヨーロッパの上流階級が冬を過ごした時代のホテルや邸宅。さまざまな文化と時代が重なって、現在のニースがつくられています。
歴史を少し知ってから街を歩くと、建物の色や窓、広場、海岸沿いの景色まで、今までとは違って見えてきます。
次の記事では、帰国前に私たちが実際に歩いたニースの半日コースをご紹介します。
最後までお読みいただき、ありがとうございます。🩵✈️
南フランス旅行の関連記事
- 南フランス旅|全日程とルートまとめ
- マルセイユってどんな街?歴史・見どころ・建築まで
- マルセイユ1日観光|実際に歩いたコース
- ニースから行けるモナコ公国|大人旅ガイド
- フランス鉄道|TGVとTERの乗り方・違い

コメントを残す